


店の駐車場にはお腹を空かして飛ばして来たと思われるお客さんの湘南ナンバーの車、東京のグルメ通の編集者も大絶賛、そして私が通う京都のイタリア文化会館のイタリア人が京都でヘタなピザを食べるより、電車に乗って明石まで食べにいく価値がある、と言わせるトラットリア・ピッツェリア、CIROに久し振りに足を運んだ。この日はあいにくの雨降りだったが、店の窓からは淡路島との間を行き来するたこフェリーが見え、その向こうには明石海峡大橋が眺められた。
席に着いてメニューを開くなり、いつも以上に何を食べようかと、その美味しいモノ・リストに目がくらむ。
ランチの時間帯とは言え、せっかく足を運んだのだから、お腹一杯に食べて帰るつもりの私たちは、前菜、ピッツァ、パスタをオーダーし、食べられそうであれば、背後の冷蔵機に並んでいるデザートまで手を伸ばすことにする。
モッツァレッラ・ディ・ブッファロを使ったピッツァ・マルガリータには、生ハムをトッピングしてもらい、釜で焼かれたそのあつあつピッツァを口にする。「ここのピッツァはやっぱり一番美味しい、CIROの近所に住んでテイク・アウトで1週間に一度くらい食べたいね」と、夫とふたりで笑いながら口に頬張り込む。そして、次はパスタ。今日は、イカのレモン・クリームパスタを頼む。それにしても、いつもここのパスタには勉強させられる。シンプルだが、味がまろやかで深い。レモンが効いたクリーム・ソースに、やわらかいイカ、イタリアン・パセリとレモンの皮が合わせられ、パルメザン・チーズが少し足されている。ソースのあまりの美味しさにパスタを食べ終えた後、フォークを使ってきれいにお皿を掃除する私にサービスをしてくれていた、女性が微笑みかけてきた。結局、デザートも迷わずオーダー。夫は、グラッファというレモンとじゃがいもで作られたというナポリ名物のドーナッツを頼み、私はアーモンドのミルク・プリンにする。グラッファは、見た目よりも軽いく、危険なぐらいどんどん食べてしまう。そして、アーモンドのミルク・プリンも甘さが重くなく、刻まれて中に入っているアーモンドがアクセントになり、上にかけられたオレンジ・ソースとの相性もよかった。どれを取っても大満足のCIROでの食事。京都、いや、もっと遠くからでも、味わいに行く価値がある!と私は言いたい。また近い将来にぜひ足を運びたいお店だ。
CIRO:明石市中崎2—4—1 アーバンライフ213
TEL 078—912—9400(要予約)


